https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220219/1000076873.html

先月の都内で妊婦の感染者数が1141人と過去最多に

東京都内で新型コロナウイルスに感染した妊婦は、先月1か月間でこれまでで最も多い1100人あまりとなり、入院したのは20%ほどにとどまっていたことがわかりました。
専門家は「特に妊娠後期の妊婦は重症化リスクが高いため、かかりつけの産科医と密に連携をとってほしい」と呼びかけています。

日本産婦人科医会などによりますと、東京都内で新型コロナへの感染が報告された妊婦は、速報値で先月1か月間で1141人となっていて、これまでで最も多かった去年8月の611人の2倍近くとなり、過去最多だったことがわかりました。
このうち、医療機関に入院した妊婦は258人、宿泊施設で療養した妊婦は4人とあわせて23%にとどまり、自宅療養となった妊婦が879人で77%を占めていました。
感染後に入院した妊婦の割合は、医療体制が危機的な状況だった去年8月の32%を下回り、受け入れが厳しい状態になっています。
このため、東京都は、19日以降、新たに整備する2棟の宿泊療養施設にあわせて40床、妊婦専用の部屋を設け、産科医が毎日オンラインで健康観察を行う体制を整備し、症状がない場合でも、不安を感じる妊婦の対応にあたるとしています。
日本産婦人科医会の常務理事で日本医科大学の中井章人教授は、「現在もコロナの入院患者数は減少しておらず、引き続き注意が必要だ。自宅療養中の妊婦が多いが、特に妊娠後期に感染すると重症化リスクが高くなるので、かかりつけの産科医と密に連携をとってほしい」と話しています。