医師9人が一斉退職の意向を示している地方独立行政法人「市立大津市民病院」(大津市本宮2)で、脳神経外科の医師5人も退職する可能性があることが判明した。
5人は京都大から派遣されており、脳卒中などを担当しているが、関係者によると、昨年11月、北脇城(じょう)理事長(京都府立医科大名誉教授)から、
2022年4月に京都府立医科大の医師3人を招いて脳卒中科を新設するとして、脳神経外科は医師を2人減らすよう言われたという。
京大側は「信頼をもとに人事関係を構築していくことが困難」と判断したといい、22年度中に脳神経外科医5人の退職が想定されているという。

脳神経外科の関係者によると、病院側から4月の体制について方針が示されないため、長期間の診療が必要な患者の受け入れを断っているという。
関係者は「このような人事介入を受けたことはなく、理事長に対する信頼感がない」と批判している。
病院側からは、脳神経外科に半年ごとに赴任する専攻医1人について「受け入れを拒否する」との発言もあったという。医師側は理事長らの姿勢を「パワーハラスメントだ」としている。

 一方、病院側は18日、「パワハラとの主張は遺憾。第三者委員会で検証する」とのコメントを出した。
 同病院では、理事長が外科・消化器外科・乳腺外科の京大医師チームについて「主体を府立医大チームと交代させる」と発言したことから、
医師10人のうち9人が3月末〜6月末に退職する見通しになっている。

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