津波に耐え残った「奇跡の一本松」の根 11日から都内で公開へ

岩手県陸前高田市で震災前に7万本あったとされる松林で、津波に耐えて唯一残った「奇跡の一本松」の根が東京 千代田区で11日から一般公開されます。
岩手県陸前高田市の奇跡の一本松は、かつて7万本の松があったとされる「高田松原」で、津波に耐えて唯一残り、被災した人たちを勇気づけてきました。

その後、枯れていることが分かり、モニュメントとして保存するため、松はいったん切り倒され、保存処理が施されて今は元の場所に復元されています。

一方で、根の部分については倉庫に保管されていましたが、多くの人に見てもらおうと11日から東京 千代田区で一般公開されることなり、10日は内覧会が開かれました。

展示された「奇跡の一本松」の根は、高さ2.4メートル幅13メートルで力強く根を張りめぐらせています。

展示を手がけた建築家の内藤廣さんが「奇跡の一本松の根を初めて見たときに衝撃を受けた。実際に見て根が訴えるメッセージをぜひ受け取ってほしい」とあいさつしました。

共催する陸前高田市地域振興部阿部勝部長は「震災から11年になりますが、まだ課題も山積みで復興に至ってはいませんが、東京からはそれがわかりにくいかもしれません。ぜひこの根を見て被災地に思いをはせていただければと思います」と話していました。

この展示会は東京 千代田区で11日から来年2月まで開かれ、来場には事前予約が必要です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220311/amp/k10013525161000.html