都立高入試英語スピーキングテスト、民間試験GTECとそっくり 都教委は「似ていても違う」
https://www.asahi.com/edua/article/14573655
今年11月27日に初めて実施される東京都立高校入試の英語のスピーキングテスト「ESAT-J」。3回のプレテストを見た教員らから、ベネッセコーポレーション(岡山市)が行う英語テストGTECのうち、中学2、3年レベルのGTEC-Coreと「酷似している」、「GTECを受けて準備する子が有利になる」との指摘があがっています。ESAT-Jの事業主体は東京都教育委員会で、ベネッセと「共同実施」する形。都の主体性はどこにあるのか、入試の公平性は保てるのか、都教委に取材しました。(写真は東京都庁)

「まんまやん!」「これはGTECだ」
「GTECに変えた方がいいのかな」。東京都内の区立中学校に勤める30代の女性教員はそう話す。2月、昨秋行われたESAT-Jのプレテストの問題を見た時の第一印象だ。

今年度まで勤務校では、生徒たちに英検(実用英語技能検定)を案内してきた。GTECは学校単位でしか受けられない。「試験において慣れはとても大事。ぱっと見て、生徒が『これ、やったことある』と感じるのであれば、GTECにした方がいいと思う」と話す。

区立中1年の男子生徒は3月、ESAT-Jのプレテスト(プレテストはこちら)と、ネット上にあるGTECのサンプル問題(サンプル問題はこちら)に挑戦してみた。日本語の問題文も似ていて、「どっちがESAT-JでどっちがGTECなのか、交ぜられたら分からない。まんまやん!」。生徒の中学校ではGTECを受験していない。「GTECを受けている学校は(都立高入試)対策になる。ずるくね?」と話した。