東北大学、早稲田大学(早大)、九州大学(九大)の3者は3月1日、これまで公表されている研究結果を網羅的に収集して分析したところ、筋トレを実施すると、筋トレをしていない場合と比べ総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクが10〜17%低くなること、ならびに総死亡・心血管疾患・がんについては週30〜60分の範囲でもっともリスクが低く、糖尿病は実施時間が長ければ長いほどリスクが低くなること、筋トレの実施時間が週130〜140分を超えると、総死亡・心血管疾患・がんに対する筋トレの好影響は認められなくなり、リスクが返って高い値を示すことなどを確認したと発表した。

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同成果は、東北大大学院 医学系研究科 運動学分野の門間陽樹講師、早大 スポーツ科学学術院の川上諒子講師、同・澤田亨教授、九大大学院 医学研究院 衛生・公衆衛生学分野の本田貴紀助教らの共同研究チームによるもの。
《詳細は、スポーツ科学・医学の分野で最も権威がある学術誌「British Journal of Sports Medicine」に掲載された。》
https://bjsm.bmj.com/content/early/2022/01/19/bjsports-2021-105061

筋トレによって筋肉が増強されることは良く知られたことだが、それが疾病の予防や死亡リスクの減少につながるのかについては良くわかっていなかったほか、もし疾病の予防や死亡リスクの減少につながるとしたら、どのぐらい筋トレを実施すればいいのかも良くわかっていなかったという。

そこで研究チームは今回、18歳以上の成人1252人を対象に、筋トレと疾病および死亡との関連を長期的に検討した研究について、系統的で明示的な方法を用いて、適切な研究を同定、選択、評価を行うことで作成する「システマティックレビュー」を実施。その後、すべての論文を精査し、信頼でき、かつ分析可能な研究として計16件を抽出し、これらの研究結果をもとに、結果を統合するメタ解析を行い、筋トレ実施の有無および実施時間と疾病および死亡リスクの関連の検討を行ったという。

《今回の研究の目的と概要 (出所:東北大プレスリリースPDF)》
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(>2以降へ)

筋トレを週30〜60分ほど実施すると死亡・疾病リスクが減少する、東北大などが確認
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2022/03/02 17:05 波留久泉 TECH+ マイナビニュース