科学者が言っているとデタラメでもそれらしく感じてしまう「アインシュタイン効果」とは?
https://gigazine.net/news/20220319-einstein-effect-trust-nonsense-scientists/
AIが生成した無意味な文章を高名な科学者の言葉として提示し、その信ぴょう性を評価してもらう実験により、
人々は科学者の発言であれば意味不明でも信頼する可能性が高いことが分かりました。研究チームは、
信頼できそうな情報源からの情報に一定の評価が与えられてしまう現象を、「アインシュタイン効果」と名付けています。
この実験に使われた科学者の格言の例が以下。エドワード・K・リールという科学者の言葉として
「そう、私たちの前に立ちはだかるものを駆逐することは可能ですが、私たちの方に希望がないわけではありません。
乱流は、変容を排した隙間に生まれるものです。進化することで、私たちは再び活力を得られるのです」
と書かれています。しかし、この文は前述のアルゴリズムで生成された無意味な言葉の羅列であり、
エドワード・K・リールという科学者も架空の人物。男性の写真は、許可を得てWikipediaから転載された無関係な画像です。
https://www.sciencealert.com/images/2022-02/ScientificNonsenseQuote.jpg
この実験の結果、科学者の発言はスピリチュアルな教祖の発言より信頼性が高いと評価されることが分かりました。
具体的には、同じ意味不明な文章でも「科学者」の発言だとすると76%の参加者が「信頼性が高い」と評価したのに対し、
「教祖」の発言だと55%にとどまったとのことです。
事前のアンケートで信心深いと判定された人は、そうではない人より「教祖」の評価が高い傾向がありましたが、
そのような場合でも「教祖」より「科学者」の発言が高く評価される可能性が高いことに変わりがありませんでした。
なお、実験に使われた「教祖」の語録はこんな感じです。これも、前述の科学者と同様に、
無意味な文章に無関係な画像と架空の人物名を添えて作成されたものです。
https://www.sciencealert.com/images/2022-02/SpiritualNonsenseQuote.jpg