「汚れ清める」と住民を公開処刑、14歳に発砲、遺体に地雷…「ロシア軍の戦争犯罪だ」と国際人権団体が報告

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は3日、住民10人からの聞き取りを基にロシア軍占領下の状況をリポートにまとめた。

 キーウ州ブチャでは、ロシア軍が住民約40人を広場に集めた後、連行した5人の男性のうち1人をひざまずかせた状態で射殺。住民に向かって「われわれは汚れを清めるためにやって来た」と宣言した。

 また住民が避難した地下壕に発煙弾を投げ込んで地上に逃げた人々に向けて発砲、14歳の子どもが撃たれて死んだ。東部ハリコフ州では学校の校舎に娘(5つ)ら家族と避難していた女性(31)が、ロシア兵(20)に複数回の性的暴行を受け、髪や頬をナイフで切られた。

 兵士らは住民から食糧、衣類などを奪っており、HRWは「殺人や性的暴行を含む一連の暴力は戦争犯罪として調査されるべきだ」と結論づけた。

◆裸の女性遺体を燃やそうと…
 ウクライナメディアによると、首都キーウ郊外で4、5人の女性が衣服を身につけない状態で死んでいるのが見つかり、遺体を燃やそうとした跡があった。
 ロシア兵は住民のスマートフォンの利用履歴を調査。現地メディアのウニアン通信によると、ロシア軍の動きをウクライナ側に知らせた市民が拉致された。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/169775