「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の未使用のバイアルに異物が見つかった問題で、厚労省は9月1日、武田薬品から調査結果について報告を受けたと発表した。ロットに見つかった粒子状の異物は、製造機器の破片「ステンレス」だった。厚労省は、「ステンレスは、心臓の人工弁や金属製のステープルなどの医療機器に使用されており、極めて小さな粒子状の金属が仮に筋肉内に注入された場合でも医療上のリスクが増大する可能性は低い」としている。武田薬品は厚労省との協議を踏まえ、3ロット、約162万回分について、全国約900会場から9月2日以降、自主回収に着手する。

◎武田薬品とモデルナ社 製造ラインのモジュールに取り付けた金属部分の設置不具合

 バイアル内の異物は、8月中旬以降、東京都など5都県、8会場で、未使用の39バイアルから異物が見つかっており、8月26日から対象3ロット(ロット番号:3004667、3004734、3004956)の使用を見合わせていた。

 武田薬品が同日公表した調査結果の報告書によると、異物が混入したのは、「ロット番号3004667」。同社は厚労省と連携し、ワクチンの製造元であるモデルナ社およびモデルナ社の欧州における委託生産拠点であるスペインのROVI Pharma Industrial Services, S.A.社(以下、ROVI社)の調査を実施した。


新型コロナワクチンモデルナ筋注 バイアル異物は「ステンレス」 https://sp.m3.com/clinical/news/962449