コロナワクチン接種、看護師と歯科医に賃金格差 「同一労働」最大16分の1
2022年4月19日 6:00

 新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で打ち手を務める看護師の時給が、同じ業務に当たる歯科医師の時給の最大約16分の1にとどまっていたことが宇部フロンティア大(山口県)の三隅達也助教(医療経営学)の調査で分かった。東北では福島市で約5分の1、仙台市で半分などの開きがあった。三隅助教は「同じ労働で格差があるのは不合理だ」と指摘する。

 調査は昨年4〜10月、集団会場で歯科医師を起用したことを把握できた全国22の県・市区を対象に実施。東北では仙台、米沢、福島の3市が含まれる。主な自治体の医療従事者ごとの賃金は表の通り。

 福島市など11自治体が歯科医師の賃金を、予診を行う医師と同額に設定。「業務内容が同じ」との理由で看護師と同額にした静岡県裾野市を除く21自治体で、歯科医師は看護師に比べ1・3〜15・9倍高かった。

 歯科医師と看護師の格差が最も大きかった長野県飯山市は、看護師間でも格差があった。市が業務委託した地元医師会に雇用された看護師の時給は5000円で、市が直接雇用した看護師より4・4倍高かった。

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