マリウポリ市民、79人が無事避難
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【AFP=時事】ロシア軍に包囲されたウクライナ南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)からの避難民79人を乗せたスクールバス3台が21日、ザポリージャ(Zaporizhzhia)に到着した。

避難してきたワレンティナ(73)さんはAFPに対し、背中の痛みのための薬が必要だと訴えた。倒れないように電柱をつかむ手は汚れていた。室内履きと破れた黒いコート姿だった。

「私のアパートも、息子の家も破壊された」「(ロシアによる侵攻)1日目から地下壕(ごう)にいた。寒かった。神に祈っていた」

避難民を出迎えたイリーナ・ベレシチューク(Iryna Vereshchuk)副首相は、人道回廊が機能しておらず、避難民の数は期待を大きく下回る79人にとどまったと話した。ロシア側に拘束された人も多いという。

マリウポリのワディム・ボイチェンコ(Vadym Boichenko)市長は21日の記者会見で、避難を希望する市民の集合場所が砲撃され、バスの到着が遅れたと説明するとともに、ロシア軍は公務に携わっていた市民を拘束していると非難した。

ベレシチューク副首相は、アゾフスターリ(Azovstal)製鉄所で1000人近い市民と約500人の負傷兵が人道回廊の設置を待っているとして、「(ロシアのウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)は、同製鉄所への砲撃は女性と子どもへの攻撃になると自覚すべきだ」と指摘した。

さらに、政府は避難バスの手配を進めており、ロシア軍は避難を許可すべきだと述べた。【翻訳編集】 AFPBB News