鈴村光希さん(32歳・女性)は、2歳年上のご主人と生後8ヶ月の長女との3人暮らしだ。
ご主人の転勤にともない、大阪から東京に転居したばかりである。東京での新居は、
新宿駅に直結した私鉄沿線のギリギリ23区内。駅から近いわりに住環境は閑静で、「子育てしやすそう」と気に入って選んだ物件だ。

「不動産屋さんから紹介されたのは、1階の南東向きの部屋でした。
“1階の部屋はセキュリティ的に嫌だ”という人もいると思いますが、わたしも主人もその点はさほど気にしていなくて。

むしろ1階ならではのメリットだと思いますが、部屋のすぐ外にツツジが植えられた小道があって、
それがとても素敵だったんです。うちの子はまだ1歳にもなりませんが、歩けるようになったら、
家の前のその道を親子で散歩できたらいいなと思って。それが決め手のひとつだったかもしれません。
とにかく、第一印象がよかったんですよね」

しかし光希さんは、早くも引越しの翌日からこの選択を後悔することになる。
例の“ツツジの小道”に面する部屋は家族の寝室としたのだが、実はこの道は、
近隣住民の“駅への抜け道”として使われていたのである
「とにかく人通りが多いんですよ。それも朝早くから終電間近の時間まで。
通勤時間はヒールのコツコツ音がけっこう響くし、自転車の通る音もすごく気になる。
ただ私たちも使っている道なので、『通るな!』とは言えないですが………。
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