東京都は、23区のホームレスを対象にした5年に1度の実態調査の結果を公表した。調査対象計320人の平均年齢は65・1歳で、2003年の調査開始以来初めて65歳を超えた。10年以上路上生活している人は4割を占めた。
調査は昨年11月、面接で行った。平均年齢は前回調査より1・2歳上昇した。
生活場所が決まっている人は9割に達し、うち3割が河川敷で生活していた。健康状態が「よくない」「あまりよくない」と答えた人の合計は全体の4割で、このうち6割が服薬などの対処をしていなかった。
直前の職業は、4割が「建設・採掘従事者」だった。ホームレスとなった理由を聞いたところ、2割が「倒産や失業」を挙げた。全体の半数が仕事で収入を得ており、平均月収は5万2894円。今後の生活について、「今のままでいい」と答えた人が半数を占めた。
都の担当者は「経験が長い高齢者は路上生活に慣れて社会復帰しにくくなっている。看護師らによる巡回相談など必要な支援をしていきたい」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220506-OYT1T50236/