1枚3億円? 価値高騰で犯罪も…熱を帯びる『トレーディングカード』市場の現実
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昨今、日本だけではなく、世界中でトレーディングカード(以下/TCG)市場が熱を帯びている。その価格は例えば『遊戯王』カードで言えば、5~6年前に2~30万円だったものが現在3~400万円で取引されるなど、
ここ数年では相場が跳ね上がっており、ものによっては言い値(実質数億円)ともいわれているカードもあるという。
なぜここまで価格が高騰するのか? また、それによって起こるさまざまな問題点とは? 日本発の企業として初めて、TCGの真贋鑑定を行うグレーディングサービスの『ARS』のスタッフに話を聞いた。

TCGが時計や美術品のように投資家たちの投機の対象になっている理由はいくつかある。まずTCGは一度発行されてしまうと、その後出回らない。
その数は減ることはあっても増えることはない有限であるため、一定の価値を持ち続ける。また世界に1枚しかない限定品をはじめ、枚数が限られている超レアカードも存在。
現行でも新たなカードが発行されているが、同じものが再生産されることはないため、一点物のような価値を持つのだ。

「特にコロナ禍は、家の中で楽しむ趣味という面で需要が高まりました。コロナ禍中でいえば、『遊戯王』カードの『シクブル』(シークレットレアの青眼の白龍=ブルーアイズホワイトドラゴン)はその価値が数年前と比較して2~3倍に。
カードゲームとして遊ぶ方々によってコンテンツが支えられているのですが、投機目的で稼げて、なおかつ昔の童心に返られる“陶酔投機”という楽しみ方をされている人も多い印象です」(同社スタッフ/以下同)

 以前はネット販売が多かったが、昨今は秋葉原を中心にTCGを取り扱う店舗が続出。
コロナ禍で撤退した元飲食店をはじめとする空き店舗に進出したことにより、秋葉原はいまや「カードの街」へと変貌している、と同社スタッフは言う。

つづく