知床遊覧船、業務にアマチュア無線 節約で常用か、関係者証言
2022/5/9 20:06

 北海道・知床半島沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」が沈没した事故で、船を運航する知床遊覧船(北海道斜里町)が事故前から日常的に観光船との連絡手段としてアマチュア無線を用いていたことが9日、関係者への取材で判明した。電波法は緊急時を除いてアマチュア無線を業務に使用することを禁じており、ずさんな管理体制の一端が浮き彫りになった。

 事故を巡っては、カズワンと事務所、関係機関などとの連絡体制に関する「非常連絡表」に通信手段として「携帯・衛星電話」と記されていたことが分かっている。だが、事故当日は船が3度にわたって、アマチュア無線で僚船や同業他社の事務所と連絡を取り合っていた。カズワンの衛星電話が故障しており、豊田徳幸船長の携帯電話が通信エリア外だったためとみられ、結果的に救助を要請する118番通報も他人の携帯電話で行われていた。

※略※

https://mainichi.jp/articles/20220509/k00/00m/040/166000c