山手線、運転士は出発時にボタン押すだけ…10月に乗客乗せ自動運転実験

 JR東日本は10日、乗客を乗せた列車で自動運転の実証実験を今年10月に山手線で行うと発表した。営業列車での実験は初めてで、2028年度までに本格導入を目指す。

 自動運転装置を搭載するのは2編成。運転席には運転士が乗るが、操作は出発時にボタンを押すだけだ。システムが自動で、制限速度内で加速し、駅が近付いたら減速、停止する。

 実験は2か月程度行い、乗り心地や揺れなどのデータを収集する。運転士の負担を減らせるほか、最高速度を抑えて惰性で運行し、加速や減速の時間を短くすることで、電力消費量を従来から12%削減できるという。

 JR東の深沢祐二社長は10日の記者会見で、将来的に運転士なしの無人運転を目指す考えを明らかにした。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220510-OYT1T50174/