イギリスで薄毛に悩む男性従業員が、自身の身体的特徴をからかった工場の上役をセクハラで訴えた。
雇用審判所は薄毛を男性に起こりがちな性的特徴と認め、その揶揄はセクハラ行為に該当すると判断。賠償金の支払いを命じた。
https://newsphere.jp/national/20220513-2/

◆薄毛指摘は女性の胸へのコメントと類似

 薄毛自体は男女ともに起こり得る現象だが、審判所パネルは「ハゲ」との侮辱がセクハラに該当すると判断した。
メトロ紙によると、パネルは「我々の裁定は、『ハゲ』という言葉と性的な保護特性(差別事由)のあいだに関連を認める」「(会社側の弁護士は)男性だけでなく女性も薄毛になる可能性があると主張しており、これは正しい主張だ。
しかし、パネルメンバーの3名は、薄毛は女性よりも男性のあいだでより広くまん延していると確信している」「性別と切り離せない関係にあることを認める」とコメントしている。

 インデペンデント紙によると、審判所パネルは「職場における男性の薄毛への言及は、女性の胸のサイズについて発言することと同等である」とも指摘している。
過去の判例では、胸の外見に言及を受ける機会が女性の方が多いことを理由として、胸のサイズに関する発言がセクハラと認定された。そのため、男性に多い薄毛への言及も、男性に対する差別発言として認められるとの見解のようだ。