・船長の求人を断った男性
「バッテリーがダメになって、新しくしたから『オートビルジーという海水をくみ上げるスイッチを切っていた』という話を聞いた」

 元従業員によりますと、数年前に「KAZUⅠ」はエンジンがかからなくなり、発電装置やバッテリーを更新しました。そのバッテリーの消耗を防ぐため、本来は24時間スイッチを入れておく必要がある、船の底に溜まった海水を外に排出する自動ポンプ=オートビルジーの電源を切っていたということです。

・船長の求人を断った男性
「バッテリーは減ると、寿命が短くなってしまう。新品に替えたから、なるべく傷めたくなかったのかなと」

 男性は、あくまでも沈没した原因はわからないとしながらも「船が前に傾く」とか「エンジンが停止した」という連絡が「KAZUⅠ」から入っていたと聞いて、真っ先に、このオートビルジーの話が頭をよぎったと話します。

・船長の求人を断った男性
「(オートビルジーを切っていたので)相当、船の下に“アカ”があったんじゃないかと。“アカ”のせいで、要は水にエンジンが海水に浸かり、エンジンが停止した。すぐ沈んだんじゃないかと」

※“アカ”=船底に入り、溜まった水のこと

・船長の求人を断った男性
「(豊田船長は)オートビルジーがあること自体、よくわかっていないぐらいの人だったんじゃないかな。海水が船底に溜まるような船は、普通は考えられないので、水が入ることすら知ってなかったのかもしれないですね」
「(全部の船にオートビルジが付いているわけではない?)“アカ”がない船だったら、別に付ける必要はないですよね」
「(カズワンには付いていた?)付いていたということですね」
「(でも、電源を切っていた?)はい」

https://www.hbc.co.jp/news/2dd4fc0264a8a7492a3fa4c01bb0cac8.html