岡山市の議会運営委員会が19日、市役所で開かれ、市議会の傍聴席での撮影や録音が原則禁止となることが決まった。
目を閉じた瞬間を 恣意 的に切り取り、「居眠りしている」とSNSなどで中傷する行為を防ぐためとしているが、
「市民の権利を制限するべきではない」との批判も上がった。

現行の規則では、事前に議長の許可を得れば傍聴席で撮影や録音が可能で、当日、申請用紙を提出すれば自由だった。
改正案では「撮影、録音をしてはならない」と禁じた上で、「ただし、議長が公益上特に必要と認める場合は、この限りではない」とした。
報道目的や議会事務局の市民への広報を想定しているという。

同委員長の千間勝己市議によると、動画投稿サイトやSNSで、目をつぶっていたり、議員同士で話し合ったりしている場面に
「居眠りだ」「話をまじめに聞いていない」などと字幕をつけた投稿があったのが、ルール変更の理由という。
千間市議は報道陣の取材に「議会はインターネットで生中継され録画も閲覧でき、知る権利は担保されている」と理解を求めた。

一方で、同副委員長の林潤市議は「中傷は許されないが、当事者が法的措置などの対応をとればいいだけで、
予防的に禁止するのは対処法としてずれている」と批判した。案は賛成多数で可決され、6月定例会から適用される。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220519-OYT1T50236/