「債務の罠」にハマったスリランカ

 ウィーラシンハ総裁は「インフレ率は30%前後。変動が激しい食料品やエネルギー価格を含むヘッドラインインフレ率は今後数カ月で40%程度にハネ上がる」と警戒する。スリランカの主要金利はすでに14.5%に引き上げられている。無償で支給されるパンに人々は殺到し、ガソリンを求める列は何キロメートルも続く。街頭では政府への抗議活動が吹き荒れる。 



経済危機に揺れるスリランカが1948年の独立以来、初のデフォルト(債務不履行)に陥った。スリランカ中央銀行のナンダラール・ウィーラシンハ総裁は19日、「債務が再編されるまで支払いはできない」と“先制デフォルト”を宣言した。

 コロナ危機とエネルギー危機が起きる以前から、スリランカは無謀なインフラ整備で債務を膨らませてきた。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70231