AKIBA PC Hotline! HotHot REVIEW
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000310/hotrev51.htm
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000310/sb124bg.jpg

三洋BURN-Proof対応CD-R/RW登場
~本当に書き込みに失敗することは無いのか?

アイ・オー・データ機器のCDRW-SB124BG  CD-R/RWは、メディア単価が急激に安くなったことと、ドライブの価格も安くなったことで急速に普及した。通常のCD-ROMドライブで読み出せることから、データやアプリケーション配布用のメディアとしても適している。しかし、CD-R/RWはその原理上、バッファアンダーランエラー(後述)がおきてしまうと書き込みが失敗し、そのメディアは基本的に2度と利用できなくなってしまうという欠点があった。そのため、CD-Rを焼くときには、ほかのアプリケーションを起動しないようにするなど、細心の注意を払う必要があった。三洋電機が開発したBURN-Proof技術は、バッファアンダーランエラーをなくして書き込み失敗を防ぐという、従来のCD-R/RWドライブの常識を破る技術である。そのBURN-Proof技術を採用したCD-R/RWドライブがようやく入手できるようになったので、早速その実力を検証してみよう。

●バルク品よりも先にサードパーティ製のリテールパッケージが登場

三洋電機からBURN-Proof技術が発表されたのは、'99年11月のことであった。そのリリースによると、BURN-Proof技術を採用した初の製品「CRD-BP2」は、'99年11月にサンプル出荷が開始、同12月に量産出荷が開始となっているが、スケジュールが多少遅れたようで、製品として売られるようになったのは、つい最近のことだ。

(中略

●BURN-Proof技術とは?

BURN-Proof技術とは、CD-R/RWドライブの欠点であったバッファアンダーランエラー(書き込んでいる途中にPCからCD-R/RWドライブへ送出されるデータが、ほかのプロセス等の割込みにより瞬間的に滞ってしまうために発生するエラー)を防ぐ技術である。BURN-ProofのBURNという名称も、Buffer Under RuNからつけられている(余談だが、burnという英単語には焼くという意味があり、CD-Rを焼くことも英語ではburnという。BURN-ProofのBURNには、そうした意味もあるのだろう)。従来のCD-R/RWドライブは、書き込み用のレーザーを常時オンにし続けて記録していたため、データが途切れてしまうとそこでデータの間隔があいてしまい、そのCD-R/RWメディアは読み出せなくなってしまっていた。BURN-Proof技術を採用したCD-R/RWドライブでは、バッファ内のデータの残量を監視し、バッファが空になりかけたら、区切りのよい場所で書き込みをいったん停止し(レーザーを切って、その場所を記録する)、またデータが溜まってきたら、その停止した場所から再び書き込みを開始するという仕組みで、バッファアンダーランエラーを解消している。

従来のCD-R/RWドライブでは、バッファアンダーランエラーを起こさないように、書き込み中は一切ほかのアプリケーションを起動しないようにしたり、スクリーンセーバーをオフにしたり、パワーマネージメント機能をオフにするなど、さまざまな約束事を守る必要があったが、BURN-Proof技術を採用したCD-R/RWドライブならそうした注意を払う必要はない。CD-R/RWの使いにくさを解消する画期的な技術であろう。

(中略

●価格はやや高いが安心料だと思えば納得できる

CDRW-SB124BGは、定価59,800円という値段がつけられており、実売は5万円前後のようだ。8倍速CD-R/RWドライブのバルク品なら2万円以下で購入できることを考えると、いくら12倍速書き込みができるとはいえ、やや高いという印象を受ける。しかし、検証結果からもわかるように、BURN-Proof技術の効果は絶大である。従来は、CD-Rを焼いているときに、ほかの作業を行なうことはタブーであったため、パワーユーザーの中には、CD-R焼き専用マシンを用意する人も、そう珍しくはなかった。だが、BURN-Proof対応ドライブなら、CD-Rを焼きながらほかの作業ができるため、専用マシンを用意する必要もなくなる。

(後略