国連のグランディ難民高等弁務官がNHKのインタビューに応じ、ウクライナ情勢を受けて難民や国内避難民が急増する中、シリアやアフガニスタンなどほかの地域の難民への支援が行き届かなくなることへの懸念を示したうえで、世界的な食料不足によって新たな難民が増えるおそれも指摘しました。

グランディ難民高等弁務官は、国連が定めた今月20日の「世界難民の日」を前にNHKのインタビューに応じました。

この中でロシアによる軍事侵攻を受けたウクライナの難民や国内避難民への支援が集まっていることを歓迎したうえで「これらの支援がほかの地域への支援から振り向けられてしまった可能性もある。すでに存在するほかの地域の問題は放置されがちだ」と述べ、シリアやアフガニスタンなどの難民や避難民への支援が行き届かなくなることへの懸念を示しました。

(中略)
グランディ難民高等弁務官は、日本に対して「新型コロナ対策で財政負担が増えていることは理解しているが、いまは難民支援を続け戦争の影響を受けた弱者に手を差し伸べるときだ」と述べ、難民への継続的な支援を求めました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220617/k10013675471000.html