新型コロナ禍で「濃い味付け」を好む若者が増加したワケ
 リクルート(千代田区丸の内)の外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」ではこのたび、
長引くコロナ禍の影響で食生活や味の嗜好にどのような変化があったかを調査しました。

 その結果を、冒頭のラーメン店の行列とも関わりのありそうなデータから紹介します。

 コロナ禍で若者の味付けの好みについて、どうやら変化があったようです。

 コロナ禍で「濃い味付けを好むようになった・計」(※)が全性年代では7.8%、
「薄い味付けを好むようになった・計」が同8.0%と均衡している中、
20代男性では「濃い味付け」派が計14.3%と「薄い味付け」派の計6.9%を大きく上回っています。

 さまざまな制約があった生活の中で、「激辛」がブームになるなど濃い味付けで刺激を求める傾向が若年層にあるのかもしれません。
 外食で濃い味や激辛の代表とも言えるのが、ラーメンやカレー。緊急事態宣言解除とともに、行列が戻るのも納得なわけです。
https://urbanlife.tokyo/post/71867/

消費者の嗜好の多様化に対応するため、商品の味は「あっさり」や「濃い」など様々に分化している。
ライト感覚を背景に「あっさり」を打ち出した商品が出ている一方で、
その逆の「濃い」味わいを特徴にした商品も増えてきた。
こうした状況下で、特に最近は「濃い」商品の増殖がより目立っているというわけだ。

「素材そのものや五味の微妙なバランスを味わうのはそもそもコストや時間がかかる。
だから、コストや時間をかけずに味わうには、味を付加する、つまり『濃く』するのが効率的で手っ取り早い方法。
そんな時代のニーズに合っているのではないでしょうか」。博報堂研究開発局の中村隆紀主席研究員はこう分析する。
https://style.nikkei.com/article/DGXBZO38824890V10C12A2000000?page=3