阿武町が4630万円が1人に誤って振り込んだ問題で町側の弁護士が、回収されていなかったおよそ340万円について「法的に確保」していたことを明らかにしました。
この問題は、阿武町が新型コロナの給付金、4630万円を町内の男1人に誤って振り込んだもので、

無職の田口翔容疑者が誤って振り込まれたと知りながら、不法に利益を得た疑いで、逮捕・起訴されています。

きょう、町の代理人を務める中山修身弁護士が会見を開きました。

町は、これまでに田口容疑者が金を振り込んだ決済代行業者からおよそ4300万円を回収しています。

デビット決済された残り340万円の回収が焦点とされていましたが中山弁護士は、この340万円についてすでに「法的に確保」していると明らかにしました。

記者「『確保した』でいいんでしょうか」
中山修身弁護士「あ、『確保した』でいい」

会見は、町が田口容疑者に対し、金の返還と弁護士費用などあわせて5100万円あまりの支払いを求めている裁判の経過報告として開かれたもので「確保」の具体的な時期など詳しいことは明らかにしませんでした。

きょうはこの民事裁判の準備手続きが行われ席上、田口容疑者の弁護士から町の「確保」とは別に、現金で340万円の弁済について申し出があったということです。

田口容疑者の弁護士によりますと金は親族や関係者ではない東京の第3者の申し出を受けて田口容疑者が借りたということですが町側はすでに「法的に確保」しているため、二重取りになるとして受け取りを拒んだということです。

田口容疑者側はすでに、誤って振り込まれた4630万円の返還を認めていて裁判は今後弁護士費用や職員の旅費などおよそ480万円を支払うかどうかが争われることになります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8cc2b8017499d82882cf5925d39ebb4ff06eef2e