多くのヒトの顔には「ニキビダニ」と呼ばれるダニが寄生しています。このニキビダニはヒトの皮膚の上で一生を過ごすのですが、あまりにも孤立した環境で世代交代が行われたことによって遺伝情報が「人間と共生する」方向へ変化しているという研究結果が報告されました。
また、一般的に寄生虫は発生の初期に細胞数を減少させるとのことですが、ニキビダニでは発生初期の方が成虫期よりも細胞数が多いことが確認されました。これらの研究結果から研究チームは「ニキビダニは寄生生物から共生生物に変化しつつある」と指摘しています。
研究チームの一員であるHenk Braig氏は「ニキビダニは多くの要因から非難されてきました。しかし、ニキビダニとヒトの長い付き合いは、ニキビダニに有益な役割を与えた可能性があります」と述べています。
https://gigazine.net/news/20220622-demodex-dna/