大阪で開催されるLGBTの秘密の集い「夜会」に迫る 「下ネタも含めて腹を割った話がしたい」(よろず~ニュース) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/270b5c2a33902f04979b3e8a22090210fd6fccc2

(前略

社会的に立場のある女性やLGBT当事者が言う下ネタに対しては、一部の団体やフェミニストから「品位を下げる」などと指摘されることがある。男性が言う場合に比べて、まだまだ受け入れられていない印象だ。この状況は理解できないわけではないが息苦しくもある。

「LGBT当事者同士が気軽に下ネタを言える会があったらいいな……」

そんな思いから、トランスジェンダー男性で講演活動などをしている藤原直さんと、ストレート(異性愛者)の男性で会社経営者の屋宜さんによって作られた「夜会」という会がある。夜会は開催場所は不定、開催時期も不定期で完全紹介制の集まりだ。

これまで居酒屋の個室、ライブハウス貸切、船上、広めの個人宅などさまざまな場所で開催されているが、会場は季節やおおよその参加者数に合わせ屋宜さんと藤原さんが中心になって考えることが多い。夜会はまずは乾杯を交わすことから始まり、その後、会の規約を周知する。2018年4月に大阪市内で開催された第1回から変わらない規約は以下のようなものだ。

【「夜会」規約】

(目的)
今回のご縁を通じて、今後お互いを支えあえる仲間作りを目的とします。
(参加条件)
・LGBT当事者、またアライ(※)。
・楽しくお酒を飲める方
(ルール)
・相手の事を否定しない
・相手を傷つける発言はNG(もし発言が過ちだと気づいたら謝る)
・会の中での会話やプライバシーは守ること

(※ アライとは、LGBT当事者ではないが理解のある人だと表明する語。)

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このルールが伝えられた後に自己紹介。下ネタを添えて、各々が話し合った後は一旦歓談に入る。

(中略

参加者で40代女性のレイカさんは

「男性と結婚した過去もありますが、性的指向にずっと違和感があったんです。誰かに相談したいとワラにもすがる気持ちで参加した会があったのですが、そこはゲイの方向けの会だったようで嫌な雰囲気になってしまいました。その後、数年かけて知人のツテでこの会を知りました」と語る。

過去の失敗から、夜会にも最初の数回は「自分がいてもいいのかな?」という不安があったそう。ただ、会の雰囲気は肯定的で次もまた来ようという気持ちになったということだ。

「何度か参加を重ねるうちに、自然体で不安を話せるようになってきたんです。最近少しずつ自分の性について答え合わせも出来てきました」(レイカさん)

何度も参加する中で、自分のセクシュアリティとも向き合えつつあるようだ。

また、レズビアンで特定非営利活動法人カラフルブランケッツで理事長を務める井上ひとみさんは

「『下ネタを言ってもいい?』と聞くことすらセクシュアルハラスメントになる事もあります。なので、下ネタOKの前提がある夜会は気兼ねなく話せて本当に楽しいですね。私はレズビアンなので、他のセクシュアリティの下ネタ事情には詳しくありません。夜会には異性愛を含む様々な性の方が来られるので、多様な下ネタが知的好奇心も満たしてくれますよ(笑)」と語る。

(後略