朝から熱気ムンムン 投票所“一番乗り”が一部で大盛り上がりしている意外なワケ 【センキョの知らない世界】(TBS NEWS DIG Powered by JNN)
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f6375508a2608d5dc85e914b4bb2049d6906bb7
7月10日は参議院選挙だ。投票は投票日のどこかで適当な時間に行こう、ぐらいにみんな考えていると思っていた。が、期日前投票が始まり、たまたまSNSで「#ゼロ票確認」「#零票確認ガチ勢」という文字を見た。過去のツイートをさかのぼると、どうやら「#零票確認ガチ勢」の人たちは、投票当日に投票所に1番に行くことにこだわっているらしい。投票率の低さが問題とされている昨今、なぜこの人たちはこんなに投票に情熱をかけているのか?なぜ一番乗りじゃないといけないのか?調べてみると、その意外な理由が見えてきた。
■投票所“一番乗り”に許された「ギラギラのすっからかん」
「#零票確認ガチ勢」の投稿投稿の中には、ギラギラした空っぽの箱を映した写真を一緒に投稿している人もいる。これはなんだ?
公職選挙法施行令 第三十四条にはこんな記述がある。
投票管理者は、選挙人が投票をする前に、投票所内にいる選挙人の面前で投票箱を開き、その中に何も入っていないことを示さなければならない。
このように公職選挙法施行令には、投票前に投票箱に何も入っていないことを確認するように示されている。つまり、投稿されていたギラギラした空っぽの箱の写真は「空の投票箱」だったのだ。
なるほど。投票所に“一番乗り”した人は、投票箱の中を見るという特権が与えられるわけだ。
この作業は、「零票確認(れいひょうかくにん)」または「ゼロ票確認(ゼロひょうかくにん)」というそうだ。
■“一番乗り”をした人だけの特典「記念品」や「感謝状」も!?
投票所に“一番乗り”すると、投票箱の中を見られるだけではない。さらに、「記念品」や「感謝状」をもらえる自治体もあるようだ。
そのうちの1つ。千葉県松戸市では、「零票確認」をした方に、“お気持ち程度”としてボールペンなどの粗品レベルの「記念品」を渡しているそう。
なぜ、零票確認をした方に記念品を渡しているのか聞いてみた。
松戸市 選挙管理委員会事務局
「投票箱の中に何も入っていないことを確認していただき、ありがとうございます。お手間をかけてすみませんという意味です」
松戸市選挙管理委員会事務局の方に確認したところ、「零票確認」の記念品は今のところ今後も続ける予定ということだ。
「記念品」だけではない。
千葉県千葉市では、市内の158か所の投票所で、昭和60年から「感謝状」を贈っている。
賞状の名前入れは投票所にて、手書きでしてくれるそうだ。
ちなみに、なぜ贈るようになったかは不明だという。
最後にこの取材をしていて、ずっと気になっていたことをきいてみた。“一番乗り”の逆に一番最後に投票所に行くと何か特典があるのだろうか?すると・・・
千葉県松戸市、千葉市ともに「ありません」とのこと。特典は早起きしたもののみに授けられるようだ。
投票所に“一番乗り”した人だけの、「零票確認」と「記念品」または「感謝状」。
7月10日、投票日当日の朝。私も“一番乗り”にこだわって「#零票確認ガチ勢」の一員になってみたい。ぜひ、あなたも挑戦してみては?
※記念品や感謝状の有無は、自治体によって異なる。