【ソウル時事】スペインを訪問している韓国の尹錫悦大統領に随行する崔相穆・経済首席秘書官は「中国の代わりとなる市場、(輸出先の)多角化が必要だ」と述べ、中国への経済面での依存を減らしていく考えを示した。

 韓国大統領府が29日、明らかにした。

 中国は韓国にとり最大の貿易相手国。しかし、尹政権は外交・安全保障で日米との連携強化に軸足を置いており、経済面でも「中国離れ」を示唆した格好だ。

 崔氏は記者団に「中国は成長が鈍化しており、内需中心の戦略に転換している」と指摘。「過去20年間、われわれが享受してきた中国を通じた輸出の好況時代は終わりつつある」と説明した。

 その上で、欧州は経済規模で中国に匹敵する市場だと強調。「欧州では最近、原発や防衛産業のような新たな輸出市場が広がってきている」と述べ、現地時間の29、30両日に予定されるポーランドやチェコなどとの首脳会談で、原発や戦車などの輸出拡大に向けた「セールス外交」を行う考えを示した。 
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