ラシーンって当時そんな売れてなかった気が……一転!! 中古価格が高すぎるワケ

 中古価格が急騰中である。GT-Rなど当時から超絶憧れられていたクルマなら納得だが、なかにはなんで? というクルマも多々ある。

 その筆頭が日産 ラシーンだ。いまでいうコンパクトSUVモデルのうえ、かわいらしい見た目が魅力の一台であったが、正直にいえば当時決してヒットとはいえない成績であった。
ところが、今中古車市場では200万円というプライスタグが付けられているのだ!! 一体なんでこんなことに!?

■200万円越えも多々! 下手すりゃ新車時より高値で取引中
 中古車検索サイトを見るとラシーンの中古車は現在150台ほどが流通しており、30年落ち近いものもある実用車としては多い部類だ。
価格帯は20万円前後から始まるが50~100万円が中心で、なかにも200万円を超すモデルも存在。180~220万円という新車価格と年式を考えると高値で安定している。

 また、ラシーンの中古車の価格分布は年式、エンジン、カスタマイズによる違いがそれほど明確ではないというのも特徴だ。そのため仕様に強いこだわりがないなら、排気量の大きい物件を選ぶ方が得と言えば得かもしれない。

 それはラシーンが持つ和みあるゆる~い雰囲気が、癒しや温かみを与えてくれるというのが最大の理由なのではないかと思う。
 近年は昨今なら新型コロナウィルスやウクライナ勢をはじめとした不安、クルマに乗ればあおり運転など、とにかく世知辛い世の中である。
 そんな時代においてラシーンは今の日本車ではムーヴキャンバスやワゴンRスマイル、ホンダeくらいにしかない癒やされる雰囲気を持つのに加え、ユニセックスなのも未だ人気が根強い大きな理由ではないだろうか。

 またラシーンはネオクラシックに入るモデルながら、スポーツモデルと違って荒く扱われたクルマが少ないので、ネオクラシックの中では何かと維持もしやすい。
さらにラシーンは専門店も相当数あり、内外装を中心に最近流行の車高アップなどのカスタマイズも楽しめるのも魅力だ。

 以上の要素を総合すると、ネオクラシックの中では値段も手頃なラシーンの人気が根強いのも納得できる。
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