自分の感情や気持ちをコントロールするための言葉の使い方

 普段からついついネガティブな言葉を使ってはいないだろうか。

 何かをしてもらったときに「すみません」ではなく「ありがとう」と答える。

 忙しい時には「大変だ」ではなく「それだけ頑張れている」と考えるようにする。

 ネガティブな言葉をポジティブな言葉に言いかえるだけで、ポジティブな現実を引き寄せることができる。
そう述べるのが、言葉やコミュニケーションの研究をしている医師の今井一彰氏だ。

 『自己肯定感が高まる! 好かれる人になる! 言いかえ便利帳』(マキノ出版刊)は、
気持ちが落ち込んだときに自分を勇気づけ、
新たな一歩を踏み出していくための、前向きな言葉かけの技術「ペップトーク」を紹介。
ビジネスシーンでも効果を発揮する、言葉の言いかえ術を教えてくれる一冊だ。

不安なときは前向きな言葉で感情をコントロール
 では、どんな場面で「ペップトーク」は使えるのか。

 たとえば「ダメだ、しんどい、終わりが見えない」と思ったときに、「前へ、進め、必ず行ける」と言いかえてみる。

 人間は一度「ダメだ」と思うと、暗い世界でずっと足元を見ているような心境に陥りがちになる。
そんなときは「前へ、進め、必ず行ける」「私は、できる、大丈夫」などのリズミカルなペップトークで自分を励まそう。

 また、嫌な感情が湧いたときは「不安だ、嫌だな」ではなく、「大丈夫、大丈夫」と言いかえる。
このとき、深呼吸をしながら繰り返すと、より効果的になるという。

 人は、嫌な気持ちや不安を感じ続けると、その心理状況がストレスに代わり、
呼吸が速く浅くなり、脳に運ばれる酸素量が減っていく。
すると、脳の働きが鈍くなり、ネガティブな思考からより抜け出しにくくなる。

 だから、「大丈夫、大丈夫」と言葉と呼吸を組み合わせ、気持ちを上手にコントロールするように心がけるのだ。
そうすると、気持ちが落ち着き、嫌な感情に支配されにくくなるという。

https://biz-journal.jp/2022/07/post_305028.html