https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/testimony/detail/detail_02.html
高熱や息苦しさ 味覚もなくなる…どこで感染したか分からない
高熱や息苦しさ、痛み。新型コロナウイルスに感染したとき、様々な症状が現れることがあります。どこで感染したのか心当たりがないという高知市に住む50代の男性の話です。
突如現れた さまざまな症状
男性に症状が出始めたのは2月末、別の疾患で入院しているときだった
まず寒気、それと節々の痛みが起きました。腰と背中の脊髄あたりがちょっとずきずきと痛むような感覚と、寒気が全身に、足元から首元ぐらいまでですね。それから微熱が37度ちょっとぐらい出ました。明くる日、夕食終わって8時ぐらいから38度以上の熱になりまして、日に日に症状が悪化していきまして。3日目には39度以上の高熱が出て、それが4日間ぐらい続きました。
お薬を処方していただいて1日3回飲んでました。それでも効き目なくて、薬飲んだときは37度6分とか38度ちょっとまで下がりましたけど、また2時間ぐらいたったら、ばあっと39度以上の高熱になりまして。とにかくだるさと体の熱さですね。それから吐息の、なんて言ったらいいかな、息苦しさですか。呼吸がちょっとしんどい、息が続かない。プールで顔をつけて上げるみたいな感じで。
とにかく食べて寝ることがいちばんやと思ったんですけど、食べることが全くできなくなりまして。味覚がなくなり、味も無くなったもんでね。高熱が出た明くる日の朝ご飯、その病院はパン食なんですけど、全然食べられない状態で。パンにクリームとかいろいろあったんですけど、それに牛乳付きで。パンを全く食べられない、味もないということで、そこで気付きました。お味噌汁を飲んでも全然味がしません。ダシの味も1ミリもしません。白米のにおいなんかも感じません。もう、1ミリもしないです。
それやったら冷たい水を飲んだほうがずっとおなかも張るし、味がないけど気持ちいいですよね。うどんのときもありましたけど、うどんだけやったら無理やり詰め込んで食べたり。お薬を飲まないといけないんで、どうしても食べとかないかんと思って、なんとかして無理やり詰め込みよったですね。
医師たちも疑わなかった感染
私はただのかぜと思ってましたね、ええ、インフルエンザにもかかったことないもんで。まさか新型コロナウイルスにかかっているとは夢にも思いませんでした。
熱が上がってきて、インフルエンザの検査も2回受けました。採血も2回。おしっこの検査も2回というふうに。インフルエンザで陽性が出なかったもんで、先生方も「なんの病気やろ」と。「どっからの熱やろう」と原因を突き止めるのに必死やったと思います。看護師さんとはちょこっとね、冗談交じりに言いよったんですけどね。あくまで冗談で。まさか自分が感染しているなんて思いもよりませんでしたね。
大人になってから1回も高熱なんて出たことないんですよ、この病気になるまで。高熱が出だして5日目ぐらいから先生方も心配されまして、ちょっと大きい病院で診てもらったほうがいいんじゃないかということで、3月6日の午後に別の病院で診てくださいまして、そこで「肺炎にかかってます」と。「PCRの検査したほうがいいですよ」と言われまして。
検査の結果、感染が確認され指定医療機関に転院した。幸い、肺炎は比較的軽かった
私の場合、よく食べてよく寝るということ、それが治療の1つやということでした。薬を飲んでも熱が38度から下がらなかったので、薬を変えてみようということで、違う薬を出していただいたんですね。筋力の痛みとかを和らげる、ロキソプロフェンというやつですかね、それを出していただいて。私の体とマッチしまして、ぴったり熱は下がりましてね、37度ぐらいまで。1錠飲んだらもう下がり始めましたね。すぐです。飲んで3時間後ぐらいですかね。38度から37度に、1度ぐらいの差がありましたね。ものすごい体が楽になりました。
ただ息苦しさとたんは続いてましたね。先生から話を聞いたもんで、「軽い肺炎で、それほどの治療をすることはない」と。それで安心したのかどうか分からないけど、味覚のほうが戻ってきまして。転院した日の夕方の食事は「いりません。食べる気がしません、食欲がありません」って私は言いまして、「明日からにします」と言ったんですけど。翌朝から食事が出てきたんですけど、もう、戻ってましたね。味覚が戻ってきて、多少の味はしてきまして、それから食事もとれるようになってきました。
感染経路に心当たりがない
入院中、男性がずっと考えていたのが、どこで感染したのかということだった