駆け出し記者だった約30年前、原稿はすでにワープロで書くのが主流だったが、2Bの鉛筆で手書きする習慣もまだ残っていた。今はパソコンが当たり前になり、かつてのような大量の鉛筆は社内で見かけなくなったが、鉛筆は全国でどれぐらい生産されているのだろうか。

2021年の生産本数は1億9069万本(経済産業省調べ、色鉛筆含む)。ピークだった1966(昭和41)年の約13億8542万本と比べて約7分の1だ。

歴史をたどると、日本では明治期に鉛筆の生産が始まった。戦後は人口増加に比例するように生産数が伸び、60年代ごろまでは子どもだけでなく大人が仕事で使うことも珍しくなかった。

しかし、70年代以降、ボールペンやシャープペンシルなど多様な筆記具が増産されるようになり、鉛筆は減少。90年代後半には4億本台になった。

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