石戸 諭
本好きに捧げる ホメない書評
「敵をぶった斬る」式極論の深すぎる罪
2022年07月30日(土)09時25分
https://www.newsweekjapan.jp/mobile/ishido/2022/07/post-29_1.php

■今回のダメ本
『主権者のいない国』白井聡[著]
講談社(2021年3月29日)

当コラムは最終回となる。約2年間続けてきて見えたことは極論の功罪だ。
過激で、強く、敵を見つけて、味方からみれば批判的な言葉を使って、
相手の主張を小気味よくぶった斬っていく。
なるほど、こうした本を読むとスッキリして、喝采を上げたくなる気持ちもわかる。
こんなに分かりやすい「敵」がいると名指しされれば、何が悪いのかもよく見えてくる。
だが、それだけだ。

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