夏休みで出掛けることも多い、この季節。SNSへの投稿などを手掛かりに、名前や住所などの個人情報を突き止める「SNS特定屋」に注意が必要です。

■知らない男性に“個人情報”が…

 20代女性:「ニュースとか、ツイッターの話題とかから知ったりとかするから。そういうので、今についていくっていうのがあるかなと」「一緒にご飯食べに行った時の写真とか。ツイッターは、その日のうちに投稿します」

 今や20代の利用率が、9割近くに達しているSNS。自分の趣味や身の回りで起きたことなどを自由に発信できる一方で、こんな被害もあります。

 特定されたことがある女性(26):「職場から帰ってきた時に駅で、『俺さ、いつもツイッター見ててさ。職場どこだよね。住んでる駅も、特定できてさ』って感じ。駅出て、急に声掛けられてって感じでした」

 3年前、仕事帰りの20代女性を最寄り駅で待っていたのは、見知らぬ中年男性。初対面にもかかわらず、名前や住んでいる場所まで言い当てられたといいます。

 特定されたことがある女性:「『ずっと前から気になってて、ゆくゆくは、そうやって付き合ったりとかできれば良いなと思うけど、まずは、お友達とかから』みたいな感じで。恐怖感がまず最初にきて、あとはちょっと落ち着いてきてから、どうやってバレたんだろうっていう気持ちでしたね」

■「特定されたことない」ほとんども…

 SNS上に、個人情報は何も書いていなかったという女性。こうしたSNSから個人情報を特定されるのは、よくあることなのでしょうか?街ゆく20代の女性に、聞いてみました。

 20代女性「(Q.特定されたとこはある?)特に、ないですね」「ないです」「さすがに、ないです」「顔をばれちゃいけないような人が、フォロワーにいないから大丈夫です」

 ほとんどの女性が「特定されたことはない」と回答。しかし、一方で、こんな意見もありました。

 特定したことのある男性:「(Q.SNSから女性の特定をしたとこは?)全然ありますよ」

 この男性は、街中で声を掛けた女性とラインを交換。相手のアカウントの名前から、個人情報を調べたといいます。

 特定したことのある男性:「相手の10年前の高校時代の情報とか写真とか、調べたことあります。こっちは情報知ってるんだよっていう、自分の中での優越感とか、そういうところ」

 また、たった1枚の写真から、他人の居場所を特定できたという男性もいました。

 特定したことがある男性:「コスプレーヤーオタクなんですけど、コスプレーヤーの推しがいて。居酒屋で飲んでる写真を上げてたので。そこから飲んでる店、地域を特定しました。ズームしていくとメニューとかが載っているので、調べると出てきます」

 何気なく調べてしまうと話す男性たち。中には、特定だけでは終わらず、行動に移すケースもありました。

 特定された男性のインスタグラム:「ずっと、連絡先渡したいなと思っていたのですが、メッセージ返して頂けると、うれしいです」

 特定されたことがある男性:「私は、全然接点がなかった方からなんですが。私が取引をしている担当者から、私の名刺を取得したらしくて、私の名前をフルネームでネットで検索して、インスタグラムにメッセージがきたということがありましたね。恐ろしさも感じましたね。すぐに、自分の名前は公開しないように、プロフィールを編集しました」

■「特定屋」も存在…“悪用”つながる恐れも

 さらに、ツイッターで「特定屋」と調べてみると、数えきれないほどのアカウントがあります。

 このアカウントは、1人5000円で特定します。iTunesカードでお願いしますと、うたっています。それだけ、個人情報の特定は、需要があるということなのでしょうか?

 多くは、一般の個人アカウントとみられ、連絡手段はツイッターのみ。誰もが簡単に依頼でき、ストーカーなどの悪用につながる恐れもあります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/05e0023bce37e906e14c8b744a65b8079a60a854