◆うちの製品です……“世界のSAITO”は認めた
斎藤製作所は1949年創業、従業員20人ほどの小さな町工場だ。創業者は、太平洋戦争中に日本軍の主力戦闘機だった「ゼロ戦」エンジンなどを製造したエンジニアだった。世界に「SAITO」の名が知られるきっかけになったのは、2006年に製造開発に成功したエンジンだ。
それまで、模型飛行機のエンジンの主流は“グロー燃料”と呼ばれる、一般ユーザーにとっては入手・管理が難しい混合燃料が使われていた。斎藤製作所は入手しやすい「ガソリン」を燃料にするエンジンを作り出し、業界に衝撃を与えた。
 このエンジンがウクライナ侵攻に使われているのか。一体どういうエンジンなんだろう。なぜロシア軍は日本の、従業員20人の町工場の技術を選んだのか、その事情を知りたいと思い、斎藤製作所に取材を申し込んだ。
だが、返ってきたのは、
 「取材には、すべてのメディアにファクスで回答しています」という答えだった。肩透かしにあった気もしたが、質問をリストにして送信すると、その日のうちに、長文の丁寧な回答が返ってきた。

「現在いくつかのインターネット記事にあるロシア製偵察用ドローンの撃墜写真や動画の中で、弊社製品であろうと思われるものが散見されております」「弊社製品に対し相当の改造が施された形跡が見られました」

自社の製品がウクライナで戦闘に使われていることを認めた形だ。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000264237.html