ビジネスパーソンの「住みよい街」は?――全国自治体を8分野・39項目で評価
1位は千代田区、2位は武蔵野市、3位は府中市と丸亀市――TOP200と地域別ランキングなどを公開
神保 重紀、菊池 珠夫=日経BP 総合研究所
2022.08.22

日経BP総研が運営するウェブサイト「新・公民連携最前線」は、働く世代を対象に調査を実施し、「シティブランド・ランキング―住みよい街2022―」のTOP200をまとめた。全国の20代以上のビジネスパーソン2万3239人が、実際に自分が住んでいる自治体の「住みよさ」を評価した。その結果、ビジネスパーソンが「住みよい街」(全国の市および東京23区)の総合ランキング1位は千代田区(東京都)で、2位は武蔵野市(同)、3位は府中市(同)と丸亀市(香川県)だった(府中市と丸亀市は同率3位)。

概観:TOP10の半数超が東京都の市区
 今回の調査では、全国のビジネスパーソン(有職者=働く世代)を対象に、実際に住んでいる/直近で住んでいた街(全国の市および東京23区)に対する「住みよさ」についてインターネット調査を実施。その結果を基に、「シティブランド・ランキング―住みよい街2022―」のランキングを作成した。2万3239人のビジネスパーソン(有職者=働く世代)から有効回答を得た。

 ランキングの作成に際しては、「安心・安全」「快適な暮らし」「生活の利便性」「生活インフラ」「医療・介護」「子育て」「自治体の運営」「街の活力」の8分野、合計39の評価項目について調査・集計。現在の居住者と直近の居住者による回答者の合計が20人以上となる357市区のデータを基にした。

●「シティブランド・ランキング ―住みよい街2022―」総合TOP30
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※総合スコアの数値は偏差値(資料:新・公民連携最前線)
 総合ランキングの1位は千代田区(東京都)で、2位が武蔵野市(同)、3位が府中市(同)と、TOP3を都内の自治体が独占した(同率3位に香川県丸亀市)。評価対象の8分野で見ると、千代田区は「医療・介護」と「自治体の運営」でそれぞれトップだったうえ、「安心・安全」や「生活インフラ」などの分野で高い評価を得た。

 総合ランキングのTOP10を都道府県別に見ると、東京都が6市区を占め、香川県、福岡県、愛知県、茨城県、佐賀県がそれぞれ1市がランクインした(10位は同スコアで2市)。

 分野別でみてみると、8分野のうち「医療・介護」と「自治体の運営」の2分野は総合1位の千代田区がトップの評価を得た。そのほかの6分野でトップの評価を得たのは、「安心・安全」が中央区(東京都)、「快適な暮らし」が西条市(愛媛県)、「生活の利便性」が福岡市、「生活インフラ」が港区(東京都)、「子育て」が流山市(千葉県)、「街の活力」が武蔵野市(東京都)だった。

 今回は、その総合ランキングとなる全国TOP200の市区を掲載。併せて、全国を「北海道・東北(1道6県)」「関東(1都6県)」「中部(甲信越・北陸・東海の10県)」「近畿(2府4県)」「中国・四国(9県)」「九州・沖縄(8県)」の6つのエリアに分け、エリア別のランキングを紹介する。

 次ページから、総合ランキング1位からのTOP200を具体的に見ていく。TOP200の200市区のうち、関東エリアからは77市区が、近畿エリアと中部エリアからはそれぞれ39市がランクインした。ほかのエリアはそれぞれ、九州・沖縄エリア20市、中国・四国エリア15市、北海道・東北エリア10市となった(調査概要とランキングの対象となった357自治体一覧はこちらへ)。また、TOP30自治体の詳細データもこちらに別途まとめた。

https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/071300044/071500004/