日本国内で批判の声を浴びているのが、『ジョン・ラーベ』で朝香宮鳩彦親王役を演じた香川照之さんだ。
「この役は多くの人の批判を招くと思うが、自分がこの役を演じて経験したことはとても意義がある」と香川さん。

 また日本国内で上映されないことについては、「日本で南京をテーマとした映画は普通上映できないし、日本人も撮影しない。
しかしこの映画が少しでも中国の人たちの苦しみを取り除いてくれるよう望んでいます」と話す。
映画に出てくる朝香宮鳩彦親王は裕仁天皇の叔父にあたる。南京大虐殺で重大な責任を負っていたが、
戦後は皇族の身分で軍事法廷に出なくて済んだ。このような非常に敏感な役を、香川さんという日本でもよく知られている俳優が演じたことで、不快感を示す日本の右翼の人も多い。

 『故郷(ふるさと)の香り』と『鬼が来た』などの中国映画に出演したことのある香川さんは、中国の観客にもよく知られている日本俳優の1人だ。
去年、国内外で多くの賞に輝いた『トウキョウソナタ』にも出演している。
『ジョン・ラーベ』が世界で好評を博した後、日本国内では批判の声が聞かれるようになった。

 業界の人たちは、どうしてこの映画に出たのかと香川さんに直接聞くこともあり、「プレシャーは相当大きかった」という。
「この映画を見て、本当に日本人は残忍なことを多くしたのだということを知りました。確かにそれを受け入れることは非常に難しい。
難しいですが、現代の人たちにこの歴史を語る必要があります。そういう意味では、私は確かにこのようなテーマの映画が好きです」

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