円が年初来安値を更新、日米金融政策の格差で24年ぶり円安

東京外国為替市場で円相場は対ドルで年初来安値を更新し、24年ぶりの水準に下落した。積極的な金融引き締めを進める米連邦準備制度理事会(FRB)と金融緩和姿勢を維持する日本銀行との政策の違いが背景で、1998年以来となる1ドル=140円に近付いている。
円は対ドルで一時、前日比0.4%安の139円44銭まで下落。7月に付けた139円39銭を下回り、1998年9月1日以来の安値を更新した。
8月26日にカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)で講演したFRBのパウエル議長は、インフレを根絶するために利上げを継続し、金利を高い水準でしばらく維持する可能性が高いことを示唆。これを受け、金融政策への感応度が高い米2年国債利回りは上昇し、2007年以来の水準に達している。
一方、日銀の黒田東彦総裁はジャクソンホール会合で、日本のインフレのほぼすべてが商品価格上昇によるものだとし、日銀は金融緩和策を維持する必要があるとの見解を改めて示した。

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