騒動の舞台は、8月7日に試写会が行われたマルセイユでした。あまりに盛り上がった観客が上映中に口笛を拭いたりポップコーンを投げたり、上着を脱いで踊ったりとヒートアップ。数十人が奇声を上げながらスクリーンの前に飛び出し、壇上にあがって走り回るなど、とても映画を鑑賞できる状態ではなくなったのです。

 その様子を撮影した動画が、TikTokやTwitterなどで拡散され、約629万回再生されています(8月30日時点)。

 また、同じ日にボルドーで行われた試写会では、反対に映画に不満を抱いた観客が火災報知器を鳴らし、ONE PIECEのみならず、他の映画まで上映中止に追い込まれるという事件を起こしました。

 これらの非常識な行為はメディアにも取り上げられ、

「ファン待望のイベントが台無しにされた」

「人生の中で最悪の映画体験」

「映画を観たかったのに腹立たしい」

 といった声がネットにあふれています。

 じつはこうした騒動は、過去にも日本アニメ映画の上映でたびたび起きていました。

 今年3月13日にパリで行われた「劇場版 呪術廻戦 0」の試写会でも、一部の観客が叫びながら席を立ち服を脱いで踊ったり、歓声をあげたり、ということがあり、やはり動画が拡散。「悲惨な試写会、ただ叫んで混乱を起こすために来た客」とツイートされていました。

 この時は、試写会の会場となった老舗劇場Le Grand Rexがそのツイートに返信する形で、

〈残念ながら、日本アニメ映画の観客の一部の人たちは、映画への喜びを共有することと、めちゃくちゃな行為の違いを理解していない〉

 とコメントを出しました。

 ほかにも「僕のヒーローアカデミア」、「鬼滅の刃」、「ドラゴンボール」などの上映時に一部の観客が騒ぎ、問題になっていました。日本アニメの上映の度にこのような騒動が起こっているため、日本アニメのファンにこのような行動をする人たちがいると認識されてしまっているようです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/553fc863c85121c591aa3bf4c8751d30e29bae55