「社会の雰囲気も劇的に変わるはず」首相が目指すシナリオ
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc2eedba77f81ca9c9b33e01da0d38ae56a6b9c8

この日夕、官邸で取材に応じた首相は
「ウィズコロナの新たな段階への移行について、今週中に全体像を決定する」と訴えた。
具体的には、26日から全国一律で感染者の全数把握を簡略化したり、
療養期間を短縮したりするほか、マスク着用のルールや濃厚接触者の範囲に関しても
「緩和を進めている」と強調した。

今回、このタイミングで踏み切る理由について首相は、
(1)1週間当たりの新規感染者数が前週比0・69倍になり全国的な減少傾向を確認
(2)検査キットのインターネット販売開始
(3)軽症者も安心して自宅療養できる体制整備などにめどが立ったこと
-を挙げた。
ただ、療養期間の短縮に関して、専門家組織のメンバーが
「科学的根拠はない」との見解を示すなど、政治判断の先行ぶりも見え隠れする。

専門家の最終的な議論を前に、首相自ら方針を公表したのも
「政治的なメッセージ」(周辺)を重視しているからだ。
国葬や旧統一教会など世論の反発が激しく、政権を揺さぶる火種を抱える首相。
コロナ対応は比較的、賛否のしがらみに縛られず、かじ取りできる数少ないテーマといえる。

このまま順調に感染者数が減り、スムーズにウィズコロナへ移行できれば、
「社会の雰囲気も劇的に変わるはずだ」。
首相は最近、自らを鼓舞するようにこう口にしているという。
政府関係者も「世論の反発も少なく、むしろ歓迎されて支持率も上向くはずだ」と期待する。