2年前のつくだ煮再利用 大阪の老舗を行政指導

大阪市中央区の老舗つくだ煮店「神宗」が2年前に製造して冷凍保存していた塩昆布やちりめんさんしょうなどの製品を再利用し、新たな原材料と混ぜて販売していたことが8日、大阪市保健所への取材で分かった。

保健所は保存製品を再利用する際に同社が独自に設定していた使用期限を問題視し、「科学的・合理的根拠が不十分な製品を使用した」として行政指導した。

同社はホームページ上に謝罪文を掲載。自社の経験や科学的検証結果に基づいて、再利用できる使用期間を設定してきたとした上で、「常温よりも劣化が少ない冷凍保存のため、品質に問題がないと判断した」と釈明した。

再利用した製品については「安全確認の上出荷しており、健康に影響はない」としたが、店頭の商品を入れ替えたほか、販売済みの商品は交換に応じるとしている。今後は保存した製品の再利用もやめるという。

情報提供を受けた市保健所が7月に工場を立ち入り調査した。同社は1781年創業。関西地方のほか東京や愛知、福岡などにも出店している。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF088AQ0Y2A900C2000000/