引きこもりが働く場所に、区立の「駄菓子屋」開設へ…子どもに接客で社会復帰へ第一歩
2022/09/09 14:17

 東京都江戸川区の斉藤猛区長は8日の定例記者会見で、引きこもっている区民の就労体験や居場所づくりを目的に、区立の「駄菓子屋」を開設すると発表した。来店者は子どもが多いため、気兼ねなく接客出来る利点があるという。社会復帰への第一歩にしたい考えだ。区は関連経費約770万円を計上した一般会計補正予算案を、14日開会の区議会定例会に提出する。

 江戸川区が今年6月に公表した実態調査では、区内に約8000人の引きこもりがおり、当事者らからは、必要なものとして「働き場所の紹介」「仲間づくり」との意見が多く寄せられた。

 区では当事者が気軽に就労訓練を受けられる場を見つけることが困難と判断し、駄菓子屋の開設を決めた。

 区内の商店街の一角の建物を借り、来年1月の開設を目指す。フリースペースも併設され、そこで自由に過ごすことも可能という。

 斉藤区長は「当事者にとって外出には大変な勇気がいる。居場所も併設されたこの駄菓子屋が就労の一歩につながれば」と語った。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220909-OYT1T50109/