出雲生まれカメムシ捕獲棒にイメージCD 往年の名バンド「再結集」（毎日新聞）
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農作物に被害を及ぼし、触ると悪臭を放つカメムシを簡単に捕獲できるアイデアグッズ「ぱっくりん」を島根県の男性が発明し、じわじわと盛り上がりを見せている。今月、ロックバンド「THE BLUE HEARTS（ザ・ブルーハーツ）」（1995年解散）の前身、「THE COATS（ザ・コーツ）」（84年解散）のベーシストだった亀山哲彦さん（59）らが制作したイメージソングのCDが発売。帯には「ザ・クロマニヨンズ」の甲本ヒロトさんがメッセージを寄せた。人気ミュージシャンの力を借り、さらなる知名度アップを目指す。
ぱっくりんは、浜村木材（同県出雲市）専務、浜村拓志（たくゆき）さん（47）がマジックハンドを参考に開発。浜村さんの妻がカメムシに困っているのを見て「何とかしてあげたい」と試行錯誤の末、約8年がかりで作り上げた。先端部の粘着シートにカメムシをくっつけて包み込むことで、臭いを発する隙（すき）を与えないまま直接触らず処理できる。2021年10月から販売を始め、1年足らずで1000本ほど売り上げた。特許も取得し、ニュースやバラエティー番組などでも紹介された。
ロックが大好きで学生時代にバンドを組んでいた浜村さんは約3年前、SNS（ネット交流サービス）を通じて亀山さんにメッセージを送り、交流が始まった。現在は「ザ タイムトラベラーズ」のベーシストの亀山さんは、ぱっくりんの完成と展示会への出展を知り、「島根県を盛り上げるためにも、ぜひ協力したい」とイメージソング制作を申し出た。ザ・コーツのギタリストだった山川のりをさんらも加わり「ぱっくりんズ」を結成し、21年11月から制作をスタート。浜村さんは「出雲を広く知ってもらいたい」と歌詞に「出雲」を入れるよう要望した。
CDには「Oh！ぱっくりん」と「カメムシのブルース」を収録。「Oh！ぱっくりん」は「出雲で生まれたぱっくりん 優しいヒーロー」などと軽快に歌い上げる。「カメムシのブルース」は「おいらカメムシ 孤独なやつさ」と哀愁を感じさせる。甲本さんは「カメムシはガイチュウだけど、ワルモノじゃないよ」などのメッセージを寄せた。
「憧れのアーティストが関わってくれて夢のよう」と浜村さん。「聞きやすく、サビが耳に残る。とても良い曲に仕上げていただいた」と大満足している。亀山さんは「一曲入魂の思いで作詞作曲した」とコメントした。楽曲は展示会やイベントなどで活用するという。
CDは1100円（税込み）。ぱっくりんズ公式オンラインショップ（https://time0305.thebase.in/）などで購入できる。
ぱっくりんは3300円（税込み、シート10枚セットは440円）。問い合わせは浜村木材カメムシさん対策室（0853・84・9787）へ。【目野創】
