翻訳が悪いのもあるけど、内容はだいたい海外の小説の方が面白いと確定しました。
未翻訳の小説がブラピ主演映画に 「ブレット・トレイン」2人の挑戦
https://www.asahi.com/articles/ASQ9864BYQ97UCVL00N.html
ブラッド・ピットさん主演の米映画「ブレット・トレイン」が公開中だ。未翻訳だった伊坂幸太郎さんの原作小説「マリアビートル」をハリウッドのスタジオに直談判で売り込み、映画化までこぎつけたのは、もともと映画人ではない2人。型破りな挑戦は、いかにして成功したのか。
「ブレット・トレイン」のエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねる、三枝亮介さん(44)と寺田悠馬さん(39)。元々、三枝さんは講談社、寺田さんはゴールドマン・サックス証券など金融業界で働いていた。三枝さんは文芸誌の編集者として伊坂さんと仕事をしていたが、その魅力を海外に十分に紹介できず、もどかしさを感じていた。「なぜ日本の小説が海外で読まれないのか。出版不況で国内消費が落ち込むと言われるなか、これだと将来はない」
日本独自の出版システムも影響しているという。海外では、出版の権利を扱うエージェントが作家についていることがほとんどだが、日本では出版社がそれを担っている。しかも同じ作家でも作品によって異なる出版社から出版するケースが多く、窓口が一本化されない。
「アメリカの出版社が日本の作家が面白いと目を付けても、誰にコンタクトを取っていいか分かりにくく、作家の著作権を管理できる立場の人がいない。その結果、出版されなかったり、出版されてもなかなか続かなかったりという状況が続いている」と三枝さんは指摘する。
──「ハリウッドなら気付いてくれるはず」
作家のエージェント会社を経て、2017年、2人で株式会社「CTB」を立ち上げた。伊坂さんをはじめ、阿部和重さん、田中慎弥さん、蓮實重彦さん、深水黎一郎さんの海外著作権を扱い、エージェント業や編集、企画、プロデュースに取り組んでいる。
伊坂さんの作品は、新刊が出れば中国、台湾、韓国などでは翻訳される状況だったというが、米国やヨーロッパではほとんど出版されていなかった。英語でも出版したいとニューヨークやロンドンの出版社に売り込んだが、本を読んでもらうことさえ難しく、思うように進まなかった。
2人は思い立った。「映画化…
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