深刻な少子化 若い世代への支援を大胆に

若者が結婚や子育てに希望を持てるようにするには、子育て支援策を思い切って拡充して、経済的な負担を軽減していくことが大切だ。

 厚生労働省によると、今年1~6月の出生数(速報)は前年同期比2万人減の38万4942人だった。このまま推移すれば、年間の出生数は、過去最少だった昨年の81万人を下回る可能性が高い。

 長期にわたる少子化で、子供を産み育てる若い世代の人口は減少している。新型コロナウイルス禍で外出自粛を求められ、出会いの機会が減ったことや、結婚や妊娠をためらう傾向が強まったことも影響したのだろう。

 岸田首相は政府の全世代型社会保障構築会議で、「出生数の減少は、推計よりも7年程度早く進んでおり、危機的な状況にある」と述べた。社会や経済の活力を維持するため、少子化の加速に歯止めをかけることが欠かせない。

https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20220916-OYT1T50268/