英科学情報会社「クラリベイト」は21日、学術論文の引用回数などを基にしたノーベル賞有力候補者20人を発表した。世界4カ国から選ばれ、日本からは東京都医学総合研究所の長谷川成人(まさと)氏ら3人が選ばれた。

医学・生理学の分野で選ばれた長谷川氏は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの病気の進行につながるたんぱく質を発見した。

物理学の分野で候補者になったのは、国立研究開発法人「物質・材料研究機構」の谷口尚(たかし)氏と、渡辺賢司氏。2人は、「六方晶窒化ホウ素」と呼ばれる物質の結晶を高純度で作ることに成功した。六方晶窒化ホウ素は、量子コンピューターなどへの応用が期待される「グラフェン」という物質の研究に欠かせない。

これまで選出された日本の研究者は34人で、このうち実際にノーベル賞を受賞したのは本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授ら4人。今年のノーベル賞は10月3日から順次発表される。【松本光樹】

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