アニメ界の“最終防波堤” 「作画崩壊」でトレンド入りした演出家に直撃インタビュー 「作画監督が10人とかいるアニメは無駄の極み」

ちゃんとレイアウト上で空間が取れて、芝居が足りていて……といった技能が無視され、「絵がきれいでキャラクターが似ている」
「過剰に動いている」ことだけが評価されがちな現状は問題だと思っています。

その結果、アニメーターの側も本来一番重要なレイアウトや芝居などの要素に力を入れるより、キャラクターがレイアウトの段階で
整っている事に注力しすぎてしまうし、それしかできない人が重用されている。あるいは作画監督も、キャラクターの顔はきれいに直すのに、
空間内での整合性は全然直せていなかったり。それではもうアニメーターではなく「お化粧屋」ですよ。そもそもその原因として、
デスクやプロデューサーにアニメーターの本来の意味での良し悪しを見分けられる人が稀、というのもありますが。

制作さんはアニメーターを評価する立場にもかかわらず、絵について分かってないことが多いんです。絵描き視点での「こうだったら助かる」ではなく、
派手な場面をつなぎ合わせた作画MADみたいな、素人でも分かるような何かすごいものじゃないと評価できない。

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2210/02/news054_5.html