日本は中国企業と付き合うのをもうやめるべきか
https://toyokeizai.net/articles/-/622696

東京都内が「安倍晋三元総理の国葬」で厳戒態勢にあった9月27日、筆者は
日本国際貿易促進協会(国貿促)の「日中国交正常化50周年記念シンポジウ
ム」にパネリストとして登壇していた。

テーマは「日中経済の新動向とグローバルサプライチェーンの再編」。フォー
シーズンズホテル東京大手町の会場は、300人を超える参加者で満席だった。

てなことをご紹介すると、さる筋の人たちからは「当節、不届きな親中派の一味」
と思われてしまうかもしれない。そうは言っても、日中関係は重要である。なに
しろ日中両国は、お互いに引っ越しができない間柄。そして日本は、安全保障
面でアメリカと同盟関係にありつつも、経済面では中国の力を最大限引き出さ
ねばならない立場である。この難しさは、中国ビジネスに携わっている最前線の
人たちがもっともよく理解していると思う。

ほかならぬ国貿促の河野洋平会長が、国葬に出席されていたためにシンポジ
ウムの閉会式に間に合わなかった、というあたりも、昨今の日中関係のビミョー
さを反映しているように感じられた。

以下はその日の討議を振り返りつつ、米中2大強国の狭間で生きていかねばな
らない日本と日本企業の今後についてのささやかな試論である。