中国共産党大会の閉幕式で、胡錦濤前総書記が途中退席したことを巡り、国営新華社通信は22日夜、英語版の公式ツイッターで「胡氏は体調が優れなかった」と理由を説明した。
この場面は世界中で報じられ、胡氏が党人事に不満があったなどと臆測を呼んだが、この打ち消しを試みた形だ。

 習近平(シーチンピン)総書記の左隣に座っていた胡氏は、党規約の改正案などが採決される前に退席した。
初めは退席を拒んでいるようなそぶりを見せたが、その後係員に腕をつかまれた状態で壇上から離れた。映像は世界に伝えられ、波紋を広げた。

 新華社通信は、「彼の健康のために係員が会場の隣の部屋まで付き添った。いま体調はだいぶ良くなっている」とツイッターに投稿した。

 ツイッターは中国で原則として閲覧できず、新華社のツイッターも主に海外向けの情報発信を意識している。一方、胡氏が途中退席したニュースを中国の主要な国営メディアは報じていない。

 党大会では、党序列2位の李克強(リーコーチアン)首相が指導部から退くことが決まった。李氏はエリート養成機関と言われる中国共産主義青年団(共青団)出身で、胡氏につらなる人脈だった。
そのため、胡氏が習氏に不満を表明したとの見方も出ていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/378c91c46047322ee04c5bdce75ba124f2fee3c1