アイテムの自動回収を導入しない理由とは

――アーマーやウェポンの自動回収化については、検討されたことはありますか?

岡島氏:実はそれについても、私の知る限り一度も話題に出たことはないですね。
「地球防衛軍」のアーマーとウェポンは、あくまでもプレイヤーが任意で「拾うもの」で、努力する要素なんだと思います。
あれが自動で回収されてしまったら、便利な一方で、目に見えないゲームの面白さを削いでしまうのではないでしょうか。

アーマーにしろウェポンにしろ、基本的には全部拾わなくてもゲームは進められますよね。
あれは「誰もができるやりこみ要素」という位置づけであり、決して変えてはいけない所だと考えています。
あと、これは私が最近気づいたことなんですが、「地球防衛軍」って、「地球を守る」という前提が表向きにはあるのですが、
実は目的達成のために赤と緑の箱を集めるゲームなんですよ(笑)。

――なるほど、そういう考え方もありますか。

岡島氏:ミッションに失敗しても、途中でアーマーとウェポンを拾えていれば、キャラクターが成長して再挑戦する時にほんの少しだけでも楽になりますよね。
ある意味、赤と緑の箱の回収はミッションクリアよりも優先度が高いとも言えます。

また、ミッションをクリアするまでの間に何をしたかというのも、大切なゲームの思い出になると思うんです。
例えばエアレイダーのユーザーがマップ中を転がって移動し、全部の装備を回収するのは大変だったかもしれませんが、
その見返りとして欲しかった装備が手に入った時は一層嬉しいですよね。

しかも、アーマーは取れば確実に体力が上がるのに対して、ウェポンは開けるまで中身が分からない一種のくじ引き要素になっています。

この2つはとても良いバランスで存在し、実のところナンバリングEDFのアイデンティティを形成している重要な要素だと思いますよ。
https://www.gamer.ne.jp/news/202210220001/