マッコウクジラの排せつ物で希少な香料「竜涎香」が鹿児島県奄美大島の海岸で見つかった。鑑定した会社によると、奄美群島や沖縄はかつて竜涎香の漂着地として知られていたが、近年での確認は珍しいという。

発見したのは兵庫県芦屋市の阪元佑輔さん(25)。海岸で漂着物を集める「ビーチコーミング」のため9月上旬に奄美を3泊4日で訪れ、各地を回った。最終日の朝、北部の波打ち際に白っぽい塊を見つけ、特有の香りから、すぐに竜涎香と分かったという。

竜涎香の流通に取り組むアンバーグリスジャパン(名古屋市)に鑑定を依頼。直径5センチ、重さ11グラムの本物と確認された。マッコウクジラの生息数は回復傾向で、竜涎香が見つかる可能性は高くなっているといい、同社は「拾われないのはもったいない。ぜひ多くの人に探してほしい」と呼びかけている。

https://www.sankei.com/article/20221026-37F62Z4LEBMDTII6XRSEDIFGK4/